小規模なリゾートホテル 平成29年度課題分析。

H29-1k_R_waku

 

「小規模なリゾートホテル」

要求図書
●配置図(1/200)
●地下1階平面図、1階平面図、2階平面図(1/200)
●断面図(1/200)
●面積表、計画の要点等

注1)「高齢者、障がい者などの移動などの円滑化の促進に関する法律」に規定する特別特定建築物の計画
注2)パッシブデザインを積極的に取り入れた建築物の計画
注3)斜面地を考慮した建築物の計画
注4)車両動線(車回し、車寄せ等)を考慮した外部空間の計画

です。

ではさっそく出題について分析をしていきます。

■平成29年度課題分析

1)小規模なリゾートホテル

どの程度をもって小規模というのかは不明ですが、地下1階地上2階建てでA2用紙に入る程度ですから小規模であることには間違いないです。リゾートホテル=非日常のリゾートのためのホテルでかつ、斜面地を考慮した建築物の計画となっています。想起されるのは通常のホテルよりも平成8年に出題された景勝地に建つ研修所のほうが建築タイプからは近いと思われます。
また小規模なリゾートホテルは高級感があるものやインバウンド施設としての可能性も考えられます。

2)要求図書

配置図(1/200)が出題されています。配置図を平面図とは別に描かねばらならい理由があるからですが、恐らく、屋根伏せ+外構計画のような図面を要求していると考えられます。外構計画をやらせたいということでいうと平成25年の大学のセミナーハウスが想起されますね。その他に地下1階平面図、1階平面図、2階平面図(1/200)があるということは、平成23年の老健で出題された4平面レイアウトということになります。

3)バリアフリー法上の特別特定建築物

これはオリンピックのこともあり、バリアフリー法の更なる見直しが始まっていますが、その延長線上で読み解いておく必要があります。宿泊室等もバリアフリータイプが求められる可能性が高いです。

4)パッシブデザイン・斜面地・車両動線

まあリゾートホテルですから、このあたりは当然押さえられるべき項目になるかと思われます。

 

■想定される山場と試験対策

・レベル差処理(1階入・地階入・斜面地処理)
この課題、まずレベル処理がでてきます。ここをクリアする必要がありますが、アプローチも1階入りだけでなく、地階入りも検討する必要があります。また斜面をうまく利用した空間構成についてもいくつかのプロトタイプを用意しておきましょう。

・外構計画(車寄せ・広場・プール・植栽・景観)
配置図をわざわざ描かせるということですから、車寄せ、植栽、景観配慮はもちろん、広場やプールなども一度はやっておいた方がいいかもしれません。

・動線ゾーニング計画(日帰り・宿泊・管理・サービス動線とゾーニング)
動線ゾーニングについては、シティホテルと異なり、飛び込みで使う不特定の来客はほとんどありませんが、課題としてはそういった来客も想定してくる可能性はあります。そのあたりを含め明快な動線計画とゾーニング計画が求められます。

・4平面+斜面断面での図面量の多さ(平成23年も非常に図面量が多かった)
今回は4平面+斜面での断面図となり、建築物自体は小さくなりますが、図面量はかなり多くなるのではないかと考えられます。また平面が小さくなるため、6スパンx4スパンではなくなり、5スパンx4スパンとかになります。このあたりも慣れることが必須ですね。

・斜面地利用(勾配屋根・パッシブデザイン・設備・構造)
斜面地利用ということですから、勾配屋根は必須です。その上でパッシブデザインとそれにセットされる設備が問われます。また構造としては、直接基礎、杭基礎、及び斜面処理をどうするのかが問われます。

・バリアフリー法適用とアピール
製図試験の対象になる建築物はバリアフリー法対象なのですが、あえて特別特定建築物であることを強調してきたということは、しっかりこの点については準備しなさいということに他なりません。

・書かれていない何か
例年そうなのですが、課題には書かれてないノーマークの出題があります。この部分でどこまで耐えうるのかも合格のためには重要な要素となります。

■考え得るプロトタイプ(後日スケッチもアップします)

1)レベル差を活かした縦空間がリッチなリゾートホテル
2)景観のよいリッチな外構計画のリゾートホテル
3)地階へのアプローチをうまく使ったリゾートホテル

■今年はこれらを元にオープン課題を7/25に公開します。

今年は上記の分析を元に、オープン課題を公開します。
「ステップで攻略するエスキース」をご購入の皆様には、オープン課題の解説を行いますので、サポートサイトにお越しください。

平成29年7月21日 製図試験com代表:山口 達也


■■■製図試験comの通信添削コースについて

■学習イメージ
製図試験comでは、問題(添削4課題、基礎問題集4課題、模試、オープン課題)の10課題を通じてそれらを縦糸に、ポイント学習を横糸に考えて学習イメージを立てています。問題数は少ないですが、やっておきたいことは非常に多いというのが特徴です。

■学習スタンス

この試験は、問題文に書いてあることをそのまま再現すれば確実に合格します。しかしそれは拙著「ステップで攻略するエスキース」のP68に掲げている建築計画のための5原則に合致している必要があります。
当たり前の話ですが、材料が全部同じだからといって、皮もむかず、カットもしないジャガイモを入れたカレーが美味いわけないですよね。問題文には材料は書いてあっても加工方法の全てが書いてあるわけではないのです。ですから、この5原則を理解できていないと当然、制限時間内に問題文を全て満たした答案ができたとしても合格できていないのです。

1)建築計画的によい建築物が表現されている
2)使いやすい建築物が表現されている
3)権利しやすい建築物が表現されている
4)動線のプライオリティが守られている
5)形状、配置のバランスが守られている

当たり前の話ですが、これが重要なのです。常にここに戻れること、これがこの試験のスタートラインでありゴールなのです。

■学習ポイントとスケジュール感

これらを習得する方法として、
1)自己分析、課題分析ができていること
2)エスキース手順を理解すること
3)2時間半で最小限図面が描けること
4)試験用のパーツを覚えて使えること

これらを8月中旬、8月末、9月中旬、9月末程度の4つのタームに分けてくり返し習熟していくことに尽きます。
コツとか巧い方法とかそんな話ではありません。ガチ勝負なのです。
でも一生懸命やるのって楽しいです。大切なのはやらされるのではなく、自らやるということです。
製図試験comでは、この試験を通じて「建築する」ことを体感してもらいたいと考えています。当方が定義する「建築する」とは、「情報を集めて、自身のカテゴリに分類して、使える状態にする(習得する)」ことを言います。製図試験でこのプロセスのミニマム版をやります。
テクニカルな内容については、合格への逆算メールマガジンで詳しく配信します。(登録はこちら

また、その内容に基づき通信添削、出版記念ライブレクチャー及び講習会も開催します。

ライブレクチャー:7/26/27東京、7/29京都、8/2大阪 (お申込はこちらから
夏期講習会:8/11博多予定、8/12名古屋、8/13-14東京、8/16大阪(お申込は7月26日から)

 

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