減点法での採点

合格のために
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減点法での採点であろうという根拠

一級建築士設計製図試験は、減点法で採点されているとされています。実のところはJAEICがそう宣言しているのではありません。漏れ聞こえてくる採点官OBや資格学校の合格採点基準などから総合的に判断すると、減点法で採点しているとしか考えられないという前提が成立するので、減点法で採点されている、としているだけです。

JAEICは、その採点のポイントを毎年公開しています。下記は引用ではなく、弊社が勝手にその内容を租借してまとめたものです。

合格基準等
一級建築士試験「設計製図の試験」は、
与えられた内容及び条件を充たす建築物を計画し、設計する知識及び技能について設計図書等の作成を求めて行う。」ものであり、その合否判定における●年試験の「採点のポイント」、「」は、次のとおりである。

(1)空間構成 (2)建築計画 (3)構造計画 (4)設備計画

設計条件及び要求図書に対する重大な不適合
①面積表、計画の要点を含む未完成答案
②階数間違い
③図面の重大な不整合(上下階の不整合、階段の欠落等)
④建築面積オーバー
⑤床面積オーバー・アンダー
⑥要求室・施設等の欠落
⑦法令の重大な不適合等
・防火区画抜け、二方向避難アウト、斜線制限アウト等
⑧その他設計条件を著しく逸脱しているもの(要求室面積不適合他)

採点結果として、一級建築士として備えるべき「建築物の設計に必要な基本
的かつ総括的な知識及び技能」を有している場合、合格とする。

重要なので、再掲します。

「与えられた内容及び条件を充たす建築物を計画し、設計する知識及び技能について設計図書等の作成を求めて行う。」

与えられた内容や条件を充たすことが求められているのであり、与条件以上のものが求められている試験ではないということなのです。また上記の採点基準も重大な不適合のある答案については、「建築物の設計に必要な基本的かつ総括的な知識及び技能」を有していないと判断することも明記してあります。
このような前提において、全体の1/3が合格すること、そしてそのレベルから経験上、与条件以上の設計である必要がありません。つまり建て付けとして、建築基準法同様、最低限の基準をクリアすれば、不合格になることはない、となっていると想定されるわけです。

加点法ではない根拠

「与えられた内容及び条件を充たす建築物を計画し、設計する知識及び技能について設計図書等の作成を求めて行う。」という命題に対して、仮により素晴らしい提案としての答案になっている場合はどのように採点可能でしょうか。この計画案は素晴らしいから+10点というのは誰のどの判断で可能なのでしょうか。そこに公平性は担保されるでしょうか。恐らくできないと思われます。つまり、加点=よりいい答案を合格させるという方法を公平性を担保して採用することは、試験制度として非常に難しいと考えられるわけです。

加点がないわけではないがそれはグレーゾーン

弊社ではもう20年以上添削業務を行っているわけですが、図面を観た瞬間に、うわーすごい上手いし合格させてあげたいなー、という才能を感じさせる図面と、こんな図面書いている方は、一級建築士を取得してからが大変だろうなーという答案があります。
ここに人のメンタリティとして、加点がないとは言えないと感じています。いわゆる採点官による印象点ですね。それに関しては「加点がないとは言えない」と思います。
ですが、近年、手描き図面はもう試験のためだけにあるスキルになっており、図面がきれいだから合格するということは実感としてはありません。
どれだけ図面が美しくても、重大な不適合に当たってしまえば合格はない試験なのです。

製図試験ローカルルール
試験は減点法で採点されていると考えること

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