1/400を描くのか描かないのか問題

合格のために
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なぜ1/400を抜くように指導しているのか

1/400でエスキースをチェックし、それを描かせる。これは資格学校での指導法です。もちろん描く受講生もミスだらけの図面を完成して提出したくないという気持ちもあるでしょう。できるだけ完成させるのは間違っていない図面を提出したいに決まっています。そういう双方の思惑が合致し、なおかつその意図が理解されているならばこの指導方法はありなのですが、実は、完成図面のミスを少なくさせて添削を楽にする指導技術なんです。特にエスキースが遅い方やできてない方は、このタイミングでエスキースでの解答例を渡されて、これでやりなさいという指導を受けるはずです。集団教室でのやり方はどうしてもそうならざるを得ない。
それとそもそも6mx6mグリッドでやっていた平成6年までの手法です。6mだとオングリッドで1/400エスキースが可能なのですが、7mx7mスパンとなった平成7年以降、非オングリッドになってしまい、ちょっとエスキースしにくくなっている状態なったまま現在に至る、です。
更に1/400を描くには最低40分かかります。エスキース2時間とすると実質80分でコマ図を終える必要があります。製図試験comのステップエスキース手法では読解をじっくり行うため、80分でコマ図まで終えるのはかなり厳しいと感じています。

1/400を使わなかった私の受験体験

私自身が受験生時代には、1/400のエスキースはほとんどやりませんでした。理由は試験合格後の実務で1/400を使わないからです。通常設計者は建築図面を観る際のスケール感を実務上養っています。具体的には、1/20、1/30、1/50、1/100、1/200、1/500の図面を使うので見た瞬間に大きさがわかる眼を持っているわけですが、1/400って実務では使わないんですよね。使わないスケール感を試験のためだけに練習するのはどうしても嫌だったので、コマ図でのプランニングの次は部分を1/200でやる、その代わりエスキース用紙は裏から使うということをやっていました。

それでも1/400を使うメリットとは

それでは1/400は不要なのかというと、1/400には大きなメリットがあります。それは1/200よりも遙かに少ない時間でまとめられる点、そしてA4に納まるという点です。
ちょっと5mm方眼のA4ノートがあれば、どこででも全体のエスキースができるし、縦覧性も高い。そういうメリットがあります。
製図試験comの現在の指導としては、→1/200と進めてもらっています。コマプランニングから1/200に進むことができるようになるまでは常に1/400を描くことをお勧めしています。まあ自転車で言う補助輪のようなモノですね。
そしてエスキース初学の頃は、ほぼ全て描き込んだ1/200の縮小版のような1/400になります。大体60分から90分程度はかかります。慣れてくると40分くらいになります。

そして不要になる時期が来る1/400

しかしパーツの暗記が進むと、ある段階で、あれ、1/400不要だよね、という時期がきます。そうなるまでは1/400を描くことが重要です。前述したように1/400は補助輪なんです。いつか不要になるタイミングが来る。ちなみに私自身は、コマ図で描いて不明な点は1/200で部分を描いています。
一人一人の知識や経験によって、どのていど1/400を描くかというのは異なるわけです。ですのでどの程度描くのか、と問われれば、それを描いたら目標の3時間以内に1/200が描ける程度、というのが正解になります。
具体的にはほぼ手を止めずに描ける状態です。
イメージは寿司屋の板前さんとか、中華料理の料理人イメージです。彼らは作るモノがイメージできているので、あまり考えずに手が動いていますよね。でも当日の創作メニューを考えている時はかなり考えています。考えが決まったら、手は止まりませんよね。あのイメージに近い程度です。
その上であえて、ですが、R03「」の私の本試験エスキースを添付します。

R03「」は特殊な課題だったので前言を翻すようですが1/400まで描いていますのでご参考ください。通常の課題ではあまり1/400を描くことはないです。

最後まで1/400を手放すタイミングがない方もおられます

過去の合格者でいうと大体3割くらいは最後まで1/400を使っています。それは資格学校でずっとその方法でやってきたので今更変えるのは段取り悪いという方がほとんどです。全くそれで問題はありません。1/400を描くと1/200でもう一度同じ図面を描くわけですから、2度目となり、手が止まらずに描けるというメリットもあります。コマ図から1/200を描こうとするとよく手が止まる方、実はまとまっていなかったことがちょくちょく発覚する方は、まだ1/400を描いた方がよいです。また1/400をしっかり描いて1/200を仕上げるという方法がだめなのではありません。補助輪付けながら爆走するのもありです。私自身は外構計画をやる際には1/400をちょっと使うときもあります。
いずれにせよ、3時間以内に作図するということに照準を合わせ、どの方法が最も合理的なのかを考えながらご自身の手法を固めていくことは、この製図試験での醍醐味のひとつです。そこにのみ創造性があると断言します。

製図試験ローカルルール
→1/200答案とスケールアップする際、
1/400の役割を常に考えながら合格手法を固めていくこと。

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