外部から利用しやすい計画

用語
この記事は約6分で読めます。

「外部から利用しやすい計画」をどう読むのか

R03「」では初めて「外部から利用しやすい計画」という言葉が出題されました。ほぼほぼ毎年問題文には新しい表現が登場します。
そして過去問分析が中途半端な方はそこでミスしますし、精緻にやりすぎている方は微妙な表現の違いで逆に混乱したりします。
問題文はよりフラットに客観的に読み込むことが重要です。
建築物の外部からのアプローチ計画に係わる問題文は、建築物のゾーニングに大きく影響するため、細心の注意をもって読解する必要があります。

過去問題に観るアプローチ用語

h10:オープンスペースからアプローチできるようにする
h13:(モールは)店舗への動線に配慮した計画とする
h14:(レストランは)外部からも直接利用できるようにする
h15:敷地内において、屋外遊戯場から公園へアプローチできるようにする
h16:(ものつくり広場は)ものつくり体験部門の工房との動線に配慮する
h17:(多目的広場は)公園と一体的に利用できるようにする
h18:(レストランは)外部からも直接アプローチできるようにする
h19:(プレイルームは)噴水広場へ直接行き来できるようにする
h20:1階及び2階のエントランスホールは、2階でペデストリアンデッキと、1階で歩道とそれぞれ接続し、エントランスホールに設けるエスカレーター及びエレベーターを利用して、常時、自由に通り抜けができる計画とする
h22:(エントランスホールへの)アプローチは、公園又は遊歩道からでもよい
h22:(レストランは)外部からも直接アプローチできるようにする
h25:(食堂は)屋外テラスと一体的に利用できるようにする
h26:休憩・情報部門については、24時間利用できるように計画する
h27:レストラン及びギャラリーについては、商店街との連続性を配慮するとともに、エントランスホールからの動線を考慮した計画とする
h28:(屋外遊戯場は)隣接する公園へ直接出入りできるようにする
h29:車回しから前面道路を介することなく「共用駐車場」へもアプローチできるようにする。
h29:(休憩スペースは)大浴場やトレーニングルームとの動線についても特に配慮する
h30:本建築物のエントランスは、東・西・南・北側のいずれに設けてもよい。ただし、エントランスを北側又は西側に設けた場合には、その出口から道路又は歩行者専用道路に通ずる「敷地内の避難上必要な通路」を設けるものとする
h30:屋外テラスは、桜並木又は公園の景観に配慮し、利用者が休憩や飲食をすることができるようにカフェとの動線にも配慮する。
R01:敷地図注釈において。※敷地と公園又は本館の建設地とは、自由に行き来できるものとする
R01:(カフェは)1階に設け公園からもアプローチさせる屋外のカフェテラスと行き来できるものとする

アプローチ読解のポイント

アプローチに関しては、アプローチ指定と「も」に着目して読んでみることです。

  • 直接アプローチが指定してあるかどうか
    直接アプローチ>と一体的に利用>と行き来>との動線に配慮(考慮)
  • 複数アプローチの「も」が入っているか
    からアプローチできる~

直接アプローチが指定してある場合は、原則、何も介さずにダイレクトにアプローチできるように計画します。客席と厨房の関係に近いです。
一体的に、とか、連続性、については、空間的なつながりを指示しているわけですから、空間的なつながりができていれば、直接アプローチしていなくても減点はないのですが、広場と一体的に利用する多目的室が直接つながってないのはかなり違和感があります。
行き来できるは、何かを介してもよいので、行き来できればOK。
(考慮)は、指定された動線に対して配慮が感じられる計画であれば、離れていても問題ありません。また動線に配慮の場合は、その動線の利用頻度が低い場合にも使われますし、一体的に利用したい場合にも使われるので、文字面を読むだけではなく、問題文の意図を汲んだ空間化が不可欠です。

どうまとめるのか(どう読めばよいのか)

さて、過去問題の傾向と読み方については、ざっくりガイダンスしましたが、R03「」では、「外部から利用しやすい計画」が出題されました。このような新出の単語や表現については、その際の利用形態をイメージすること、そして製図試験が減点法であることから減点できないように読むこと、が不可欠です。

利用形態をイメージすること

そのアプローチは、誰がどのような際に、どの程度利用するのかをまずイメージしましょう。
CASE1:カフェと屋外テラス
カフェと一体的に利用する屋外テラスはスタバのイメージでしょうか。利用者は全員その屋外テラスから入ってくるタイプでしょうか。それとも店舗利用者が使う屋外テラスでしょうか。それによって、位置も頻度も通行量も全く異なります。
CASE2:保育所の屋外遊戯場と公園
保育所はお散歩の時間があり、直接公道に出るよりも、保育所の屋外遊戯場から直接公園にアプローチできた方が安全です。しかしその扉は午前中に出入りで2度開くだけで、あとは原則締めています。同じ「直接出入りする」でも随分違いますよね。

さて、利用形態から考えると、外部から利用しやすいテナント部門の内訳は、カフェと学習塾です。学習塾は不特定多数が利用するのではなく、事前に登録した塾生の子供たちが行くことから、外部から利用しやすい計画にするということでいうと、自転車が停めやすいとか、全面が広く取られているということが重要になるかと思われます。
一方、カフェについては不特定多数がカフェを見つけて店舗に来るということを考えると東側の歩道付き道路一択になるかと思われます。ただカフェの大きさがそれほどおおきなものではないので、地域コミュニティ的なカフェと想定すると西側歩道なし道路からのアプローチとしても減点となるだけかと思われます。

減点法的に読む

「外部から利用しやすい計画」で減点しにくいように読めば以下のようになります。

外部から利用しにくいとは言えない計画とすること。

利用しやすいような計画をめざすのではなく、利用形態を考えて、利用しにくいとはいえないよな、という計画にすると減点はしにくいわけです。逆にどんないい計画であったと利用しにくいと思われてしまうような計画では減点されてしまうことになります。

R03では、テナント部門が外部から利用しやすい計画とすることが求められていました。
解答としては、
1)直接、東側道路から出入りできる。これは減点なし。
2)東側道路からエントランスホールを介してテナント部門に出入りできる、は問題ないとみましたが、エントランスホールは住宅部門にもあるため、名称を変更する方が理解しているアピールになるかと思います。
3)直接、西側道路から出入りできる、は、不特定多数の利用を考えると東側に劣り減点
4)テナント部門を2階に計画した場合、1階からの直接出入りと比較するとかなり使いにくいので減点大と考えられます。
5)住宅部門のエントランスホールからテナント部門に出入りする計画は、動線交錯があることと部門違反から減点大と考えられます。
この順に減点されていくと予想しています。

製図試験ローカルルール
アプローチはゾーニングを決定する上で最重要。
・アプローチ表現と「も」に細心の注意を払うこと
・利用形態イメージを駆使し、減点できないように読むこと

タイトルとURLをコピーしました