※エスキースがうまくまとまらない方への【解説記事②】として書いています。
エスキースで、時間が足りなくなる。
最後まで描き切れない。
途中で手戻りが発生し、
気づけば残り時間がなくなっている。
このとき多くの人は、
「もっと早く決めなければ」「迷わず進まなければ」
と考えます。
ですが、ここにも大きな誤解があります。
時間を奪っているのは「迷い」ではありません
時間が足りなくなる主な原因は、迷って進めないことではありません。
エイヤで決めて、外して、戻ることです。
- 一度決めて描く
- 途中で「違う気がする」と不安になる
- 全体を崩してやり直す
この流れが、時間と自信を同時に削っていきます。
「決断力がない」わけではありません
ここで、多くの人はまた自分を責めます。
「決断力がない」「覚悟が足りない」「本番向きではない」
ですが実際には、決断力の問題ではありません。
問題なのは、その判断に根拠がないこと、
もしくは製図試験が求めている一級建築士としての客観性が足りないことです。
根拠のない判断は、必ず揺れます
エイヤで決めると、一見、前に進めたように見えます。
ですが、その判断に
- なぜそうしたのか
- 何を優先したのか
- どこまでは許容しているのか
という根拠がないと、
後半で必ず不安が出てきます。
そしてその不安が、「修正」という形で現れます。
手戻りが起きると、自信も削られる
手戻りが起きると、
- 時間が減る
- 焦りが出る
- 判断がさらに荒くなる
この悪循環に入ります。
ここで大事なのは時間が足りなくなること以上に、自信が削られていくことです。
自信を失うと、その後の判断はすべて不安定になります。
「決めて進め」は、正解ではありません
よく「迷うより決めて進め」と言われます。
ですが根拠のない決断を積み重ねると、
エスキースは不安定になります。
必要なのは、速さでも、勢いでもなく、判断の支えです。
製図試験comが最初に整えるもの
製図試験comでは、「早く決める」ことを求めません。
先に整えるのは、
- この判断は、何を優先したものか
- どこまでは許容するのか
- どこからは戻らないと決めるのか
という、判断の根拠です。
これが言葉として整理されていれば、多少外しても、大きく崩れません。
エスキースで時間が足りなくなるのは、迷っているからではありません。
多くの場合、根拠のない決断と、その修正が時間を奪っています。
次の記事では、なぜ合格者のエスキースはこの点で安定しているのかを整理します。
<続く>

