練習しているのに手応えがない方へ※学習構造に関する【解説記事⑦】
噛み合っていない判断条件と成立条件
製図試験の勉強を続けていると、
ある段階で多くの方が、同じ感覚にぶつかります。
「練習量は増えている」
「課題はそれなりに描けている」
それなのに、
手応えだけが残らない。
この状態は、
努力不足でも、才能不足でもありません。
多くの場合、
練習の中で扱っているものが、
評価の構造と噛み合っていないだけです。
「もっと描けば何か変わる」は、なぜ起きないのか
手応えがないとき、真面目な人ほど、こう考えます。
「図面枚数が足りないのではないか」
「まだ実力が伴っていないからなのか」
しかし、
複数年受験している方や、
長期間しっかり練習している方を見ていると、
単純に回数や量の問題ではないことが分かります。
描いている量は、すでに十分。
それでも手応えが残らない。
原因は、
練習で何を確認しているかが整理されていないこと
にあります。
練習が積み上がらないときに起きていること
手応えが残らない練習には、
共通する特徴があります。
・できた/できなかったで振り返りが終わる
・なぜその案になったのかを説明できない
・次にどこを変えればいいのかが曖昧
一見、
毎回違う図面を描いているようでも、
振り返りの中身はほとんど変わっていません。
その結果、
同じところで迷い、同じような不安を繰り返すことになります。
いわゆる「できたりできなかったりするがその原因はじつはよくわからない」状態です。
製図試験comが整理している二つの視点
ここで、
製図試験comが大切にしている整理の仕方を紹介します。
製図の練習では、
次の二つを分けて扱う必要があります。
- 判断条件(jud=judgement)
そのとき、何を優先し、何を捨てたのか
どの条件を重く見たのか
どんな前提で考えたのか
=問題文で具体的に書いていない条件 - 成立条件(det=determinant)
その判断が、図面としてどう現れたか
条件・法規・構成として成立しているか
第三者が同じ読み方をできるか
=問題文に書いてある「アルナシ・法規・数字(面積・高さ)
この二つは、同じ問題文内なのですが、
役割も扱いも全く異なります。
なぜ、この二つが噛み合わないのか
多くの受験生は、練習の中でこのふたつを無意識に混ぜています。
判断条件を振り返らないまま、成立条件だけを直そうとする。
すると、
「今回は条件を外していない」
「法規も合っている」
という確認はできますが、
・なぜこの配置を選んだのか
・次は何を変えるべきか
については、言葉として残っていません。
その結果、
手応えは生まれず、再現性も育たない
という状態になります。
手応えとは「判断が整理された感覚」
練習後に残る手応えは、図面の出来栄えそのものではありません。
「今回は、この判断を意識して練習した」
と説明できる状態。
つまり、
判断条件が整理された感覚が手応えの正体です。
一方で、
試験で確認されるのは、成立条件として図面が成立しているかどうかです。
この二つを分けて扱わない限り、
・描いた気はする
・うまくいった気もする
・でも、次に活かせない
という練習を繰り返すことになります。
ここまでの整理
ここまでを整理すると、手応えが残らない理由は明確です。
- 判断条件を言葉にしないまま
- 成立条件だけを追いかけている
この状態では、どれだけ描いても、練習は積み上がりません。
逆に言えば、
判断条件を整理する視点を持てば、練習の質は大きく変わります。
次の記事では、
ではその判断条件を、どう整理し、どう鍛えていくのか。
その考え方を扱います。
