もう何十枚も図面を描いてきた。
問題文も読んでいる。
十分に時間もかけている。
それでも「どこか不安が残る」
「最後まで自信が持てない」
もしそう感じているなら、
それは珍しいことではありません。
むしろ、
製図試験に本気で向き合ってきた人ほど、
この段階で立ち止まります。
自信もなく不安なのは、努力不足ではありません
図面が安定しないとき、多くの方はこう考えます。
- 自分の設計力が足りないのでは
- センスがないのでは
- もっと難しい提案をしないといけないのでは
ですが、製図試験.comが見てきた限り、
その原因がそこにあることは、ほとんどありません。
多くの場合、
「整えるべき部分」と「判断してよい部分」が頭の中で混ざっているだけです。
図面は「順番」で安定します
製図試験の図面は、一気に完成させようとすると、どこかで揺れます。
なぜなら、建築はもともと順番を間違えると成立しないものだからです。
- 先に固める部分
- 後から判断してよい部分
この順番が整理されると、答案の安定度は格段に上がります。
det と jud が混ざると、図面は揺れます
製図試験.comでは、図面の整理を説明するために
det / jud という言葉を使っています。
- det:建築として成立させるために、必ず整える基礎
- jud:条件を読み取り、構成を判断していく部分
図面が安定しない状態の多くは、
jud(判断)をしながら、
まだ det(基礎)が固まっていない状態です。
この状態では、どれだけ考えても、どこかに不安が残ります。
Cf:考え方を整理してみたい方へ
製図試験.comでは、こうした揺れを「能力」ではなく、
考え方や判断の整理の問題として捉えています。
その前提となる考え方を別ページでまとめています。
→ 考え方を見る
不安が消えないのは、感覚の問題ではありません
「なんとなく不安」
「説明できない違和感」
これはセンスの欠如ではありません。
多くの場合、
det のどこかが未整理なまま、
jud に入ってしまっているサインだと考えるべきです。
描けている人ほど、ここで迷います
ある程度エスキースができたり、描けるようになった人ほど、
- 自分なりの型ができ始め
- その型が、課題に合わないと感じ始め
- 何を信じてよいかわからなくなる
という段階に入りますが、これは後退ではありません。
成長の途中で必ず通る地点です。
製図試験.comが行っている整理
私たちが行っているのは、新しいノウハウを足すことではなく、情報を判断を整理することです。
- det (基礎)を一度、静かに整え直す
- jud (判断)を使うタイミングを明確にする
- 図面の判断を言語化する
- 手戻りが起きる場所を減らす
こうした整理を通して、**「自分で安定させられる状態」**を作ります。
次の一歩は、整理すること
もし今、
- 描いているのに、手応えが持てない
- 自分のどこが問題なのか分からない
- もう少し整理できれば前に進めそう
そう感じているなら、次に進む準備は、すでに整っています。
学びの全体像を、まずは整理してみることです。
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