基本暗記と言われている「計画の要点」ですが、暗記ができないように目先を変えている出題が目立ってきました。
そのうえで、まず基本、そして実践というように、いかにして「計画の要点」を攻略すればよいのかについて、ここでポイント解説します。随時、気がついたら書き足していきます。
手間を掛けずに専門性は問わずに採点したい
計画の要点は、そもそも平成21年度の試験制度改革で、図面だけでは一級建築士の設計知識は問えないのではないかということ、一級建築士の日本語表現能力が著しく低いことを理由に採用された、文章による設計の説明責任能力(アカウンタビリティ)を問うものです。
弊社も平成21年からずっとこの「計画の要点」に向き合ってきましたが、未だ配点が全体のどのくらいを占めるのかもわからず、何をもって合否採点をしているのかも不明なままです。
実際に添削業務を通じて、「これを採点するとすればどう判断するのか」この視点でこの解説をしています。
というのは、添削してみると、図面との照合や、内容への理解がないと、かなり判断に迷ったり、時間を要するんです。例えば、計画も図面が完璧なのに、要点で不合格にすることができるのでしょうか。
そんな重要な判定を計画の要点で判断することが本当にできるのでしょうか。ここがスタートラインです。
とすると、計画の要点については、できるだけ時間をかけずに、専門知識がなくても合理的に採点することが不可欠ではないかと考えるようになりました。
では、どんな答案が、減点対象になるのでしょうか。
弊社が考える減点対象イメージ
1)空白は未完扱いで失格
2)問題文の質問に答えてない回答は0点
3)誤字脱字のある回答は即0点
4)日本語としておかしい回答は0点
主語述語の関係ができていない、文章として成立していない等
5)文字が汚くて読めない回答は残念ながら0点
↑↑↑↑↑ ここまでは非建築的領域の日本語問題 ↑↑↑↑↑
6)中途半端な知識や単語を使っていて間違っている回答は0点
7)図面と要点の齟齬がある回答は0点
8)スケッチはラフ断面とし時間をかけないこと
原則として、一読判断がベース
弊社では、一読して読みにくいものは全て0点にしていると考えています。よく読まないと何を言っているのかよくわからない文章は、全て0点という判断をするのではないか、ということです。
対策はシンプル。減点法的に書くこと
・一読して読みやすい文章と文字の丁寧さに心がける
・問われたことだけを簡潔に書く(それ以外は書かない)
・書式、文章構成をできる限り統一する
↑ここまでが日本語能力
・建築知識として理解しているキーワードを外さない
・内容を理解して暗記する
・スケッチはラフ断面を基本としてできる限り時間をかけない
意外とシンプルでしょう。でも人生も試験もシンプルな方が難しかったりしますからね。
それぞれの具体的な対策は色々工夫してみてください。
大した内容ではないですが、コース生には様々なアドバイスをしています。