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象の正体

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ある日、6人の盲人が象を触ってその正体を突き止めようとした。
一人目は象を鼻に触り「象とは蛇のようなものだ」と言った。
二人目は象の耳を触り「象とは団扇のようなものだ」と言った。
三人目は象の足に触り「象とは木の幹のようなものだ」と言った。
四人目は象の胴体に触り「象とは壁のようなものだ」と言った。
五人目は象のしっぽに触り「象とはロープのようなものだ」と言った。
六人目は象の牙に触り「象とは槍のようなものだ」と言った。
それから六人の盲人達は長いこと大声で言い争い、それぞれが自分の意見を譲らなかった。

受験生は体験を物語っている。それは事実だ。

「ゾーニングがうまくできなくても大丈夫、私はこんなプランでも合格した」
「毎日図面を描いて全部で80枚描いたから合格した」
合格体験記は、すごいエピソードを持って事実として伝えられます。もちろん、本人が体験したことですから、事実であるには間違いありません。
それは、その合格者にとっては事実です。そうして合格したのです。

その事実に再現性があるかどうかは全くわからない

しかし、その因果関係も相関関係もわからないし、その点には学ぶことがあっても事実であったとしても、あなたには当てはまるとは限りません。その事実があなたにとって再現性があるかどうかは全くわからないのです。

だからといって合格者の言葉を聞き入れないのももったいない話

だからといって、何も信じず、合格者の言葉を聞き入れないのも、それはそれでもったいない話です。
ではどうすべきなのか。
受験生の数だけ事実はあります。でもその事実は一面的である可能性もあります。
大切なことは「アドバイスを租借しつつ受け入れられる柔軟性」です。
話を聞ける人、そしてその差異に気がつける人が一番合格に近いと考えています。

製図試験は、年度によって全く違う配点基準だと考えられます。極端な話でいえば前年度の合格者の言葉が真逆になることだってあり得るのです。例えばh29リゾートホテルとh30屋内プールのあるスポーツ施設は、全く異なる配点基準である全く別物の製図試験だと思ってください。
そして全く異なるのですが同じ製図試験なのです。
全部同じで全部違う。ひとつとして同じ問題はなく、合格配点基準も毎年異なります。

その感じをつかんだ時点で非常に大きな合格への扉が開かれます。

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