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BLOG:合格への道

2019年1013版製図試験を俯瞰。

山口@製図試験comです。
標準解答例を観て、かつ本年度のコース生を観て、頭を抱え込みました。
ちょっとした部分を踏んでいて不合格、そんなことやっていても合格が続出しているからです。こんな「美術館の分館」で本当によいのか。標準解答例もかなり微妙なものを提示しています。

□アプローチ

この条件であれば、北側道路がメインであり、東側本館側は利用者用としてはサブになるはず。しかし標準解答例では、あくまで「分館」を意識したプランが提示されています。たしかに分館である以上、本館との関係性は重要ですが、道路側から直接入口の位置もわかりにくい案を標準解答例としています。弊社に提出いただいた再現図では、そういった方の再現図点数はかなり減点したのですが合格されていました。
利用者の動線を考えていただければわかるのですが、本館を観た後、分館の展示室やアトリエに行く動線が、分館利用者の多数を占めるとは到底思えないのです。
例えばピカソ展をやっていて、その後、分館の市民展示やアトリエに行く方が本館利用者の多数を占めるとは思えない。むしろ分館利用者は、本館に関係なく分館を利用する方の方が多数であるはずです。とすると道路側からのアプローチがメインにならないとそもそも出題者自身がこの出題を読み違えていることになります。そんなジャッジメントが許されるのかなと感じます。

□配置計画

今回は短辺1面道路なので駐車スペースが多いことから北側の外構が結構計画しにくく、それにより「美術館」としてのアプローチや品格が損なわれる配置になる可能性が高い課題でした。また7×7で計画すると東西両サイドがきつい状態になる50m2系だったので6×8とか一部6mスパンを取り入れる選択がありましたが、外構計画の差はかなりハッキリ出ていたのですが、それはどうも合否にあまり係わっていない感じがします。

□法規

法令違反は全部ランク3か4になったみたいですね。かつてh14本試験では9割の受験生が竪穴区画できてないのに合格させていた頃は何だったんだろうと思います。特に延焼ライン程度で不合格にするのは理解しがたい。
またどうしても気になるのですが、建築基準法上の建築物の最高高さは、1/8以下の塔屋は含まないはずなのに、なぜ最高高さが塔屋の高さで提示されているのか全く不明です。何か別の意図があるのでしょうか。悪意としか思えません。

□要求室

ビックリしたのは、前室抜けだけで不合格になっている方がおられることです。また200m2以上指定で以上になっていない方は再現図では合格されていません。このあたりは非常に厳しく採点されています。求められている要求室を適切に計画できていないという判断なのかもしれませんが、以下のアトリエ無窓やゾーニングダメダメ案を合格させるのにその点で不合格にさせるのは納得がいかないです。

□アトリエ無窓

法規には抵触しなければよいのでしょうか。美術館の分館で、アトリエと市民用の展示室がウリの建築物で、アトリエ無窓って、設計者の感覚を疑います。

□緩いゾーニング判断

以前からその傾向はあったのですが、ゾーニングは大変緩い標準解答例が示されています。1フロアでまとめられないなら仕方ないですが、まとめられるのにあえて2層に分けてくる意図がわかりません。標準解答例は満点解答ではありませんから、それなりに減点を受けているとは思いますが、再現図ですらこのようなゾーニング自体がなかったので、こんなに緩いゾーニングで標準解答例を出すのか、というのは驚きに近いです。

■まとめ

例年のことなのですが、今年も恐らく採点基準の配点を変更してきています。例えばフィギュアスケートでいうと技術点+演技構成点-減点というようになっていて、その採点基準や配点は公開されていますが、それが公開されていないまま密室で合否が決められている。なおかつその採点基準が毎年微妙に変わる、というものです。
合格を確実なものにするためには、どのような採点基準であっても、減点に耐えうる答案にする必要があります。

■1208版の合否判定について

208版の採点は、今回と同様の採点基準で行われるものと思われます。そこから類推すると、
1)アプローチは北側のみでOK。むしろ東側のみだと減点大。オープンスペースの使い方が勝負
2)配置計画はあまり大きく影響していなさそう
3)法規・面積アウトは一発アウト(ランク3/4)の可能性が高い。
4)ゾーニングは結構緩くても減点は少ない。
5)合格率は、1013と1208を足して40%程度になるのではないか、とすると45%くらいか。
法規さえかいくぐっていればかなり可能性はあるはずとも考えられる。

■採点基準の配点を公開すべき。

JAEICにとって逆分析されてしまうのが嫌なのはわかりますが、毎回こうも採点の配点基準が変わってしまうのは本当に受験生には気の毒であり、また強い憤りを感じます。せめて学科試験くらい配点を明確にするとか方法がないものでしょうか。
要点の配点すら公表されていない現状は、本来、国民の生命と財産を守る建築士という資格のアウトラインを明確にしめさない悪意を感じざるを得ません。まるでシュレッダーに掛けたか、データは公文書ではないかのごとく、非公開にすることによる試験への不信感は大きくなるばかりでとても残念です。
資格学校や一部サイトで図面を観るだけで合否がわかるというところがありますが、全くのでたらめかウラでつながっていると豪語しているようなもので、そんな宣伝文句にだまされる方が後を絶たないのは悲しいです。採点基準の配点は毎年変更されています。

2019年12月20日

製図試験com代表 山口 達也

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費用の最適化を求めて。

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