かつての資格学校
私が合格した頃は、まず資格学校に行くこと自体がすごく恥ずかしかったです。勉強すればできることなのに、なぜ学校に通わねばならないのか、普段の努力が足りないのか、もしくは仕事が忙しいから強制的に時間を作ってくれるシステムが必要なのか、と周囲からはよく揶揄されたものです。
資格学校ではどうも柱をテンプレートで描くらしい・・・。そういう時代ですから、本当に隔世の感があるわけですが、通う以上は絶対に合格するし合格できるものだと思っていた時代でした。当時の学費は給与が30万円くらいでほぼ同額だったと思います。1年目完璧にできたと思っていたのに不合格だった私は、2年目、妻とも相談し泣く泣く資格学校に通うことになりました。(その年に合格しました)
時は過ぎてーなぜ資格学校になぜ通うのか
資格学校のしくみは当時と余り変わっていません。課題を解く、添削を受ける、講義を受ける。ですが、学費は3-4倍になりました。理由はわかりません。物価がデフレで下降傾向であったにもかかわらず、大学や専門学校同様、なぜか資格学校の学費も上がっていく一途をたどっています。
合格率は値段に応じて、より合格しやすくなったのかというと、当然ですが、ほとんど変わりません。受験生の7割以上が資格学校に通っているのですから、いくら払っても合格率はそれほど上がらないわけです。
「そういうものだから、資格を取るのって」そう言い切れますか。支払う金額の大きさに合格率が反映しないのであれば、よりリーズナブルな方法を考え、その差額は家族や自己への別の投資に回すべきではないでしょうか。
なぜそう言い切るかというと、当時とは異なり、資格学校に通わなくても合格できる選択肢があるからです。そういう意味で、学校選び・学習体制選択の段階で既に試験対策が始まっていると言っても過言ではないでしょう。
典型的な通学パターン1年目
まず初年度。学科試験は合格率2割弱の難関です。そのため資格学校に通う方も多いでしょう。独学でやっていても大学や実務での知識だけでは太刀打ちできないからです。そういう意味で既に学科試験自体がおかしなことになっているのですが、それはまたいつかお話ししましょう。
学科試験と製図試験はセットでの申込みとなっていることがほとんどです。また日頃から学科突破したら云々を聞かされているため、学科試験後も製図試験で資格学校に通う方がほとんどだと思います。要は右も左もわからないうちに製図試験に突入し、訳のわからない間に終わってしまったという方が大半のはずです。それで合格してしまう方もたくさんおられます。
典型的な通学パターン2年目
問題は2年目です。2年目もほとんどカリキュラムは同じなんです。資格学校の多くは前半戦(1-7月)過去問の焼き直しを行います。様々な問題をやることになりますが、多くは復習せずにそのまま終わってしまい、気がついたら本年度課題が発表される7月末となり、作図はできるようになったもののエスキースはできたりできなかったりのまま8月からの後半戦を迎えます。あとは1年のアドバンテージがありますが、結局、同じような課題をただただやって2回目の本試験玉砕。というパターンが非常に多い。実は1年目から手慣れが増えただけであまり学習深度が進んでいないままの受験生があまりに多いんです。
またそんな同じパターンが読める方は、資格学校を代えるという技にでますが、どこの資格学校に行っても、やっている内容にそれほど違いがあるわけでもなく、単に目先が変わっただけということになる方も多いんです。重要なのは、あなたと相性のよい講師と出会い、あなたの理解度に応じたペース配分が可能かどうかということなのですが、それはマスプロダクション的な資格学校のしくみでは対応することは中々難しいのが現状です。100万円近い費用を払っているなら、完全個別指導できるはずなんですけどね。
典型的な通学パターン3年目
そして角番となる3年目。もう後がないわけです。とすると営業の方々がおっしゃるわけです。
「もっとよい講師を紹介します」(←それ2年目に言えよ!)
「新しいやり方では難しいですよ、これまでやったやり方をキチンとやれば大丈夫です」
でもエスキースは教えてもらえていないし、他受講生の図面や添削が観られるわけでもないし、添削以外の個別指導があるわけでもなく・・・。これまでのやり方で本当に合格できるのか?
「通信添削や個人塾も視野にいれているんですが」と話してみてください。
「通信添削で受かるんだったら、みんな資格学校に来ないですよ!」
「残念ながら通信添削では受かりません!」
という反応が返ってくるはずです。それは事実なんです。実は大手資格学校も通信添削を行っていますが、内容は通学コースが週1なのに対して、通信添削コースは課題をそのまま間引いて2週1なんです。通学コースの半分しか課題を渡されてない資格学校の通信添削コースでガンガン合格できてしまうと誰も通学コースに通わないですよね。アホらしくて。ですから大手資格学校の通信添削コースは端から合格させるカリキュラムになっていないわけです。(それでも力のある方は合格可能です)
ということで、もう貯金は底を尽きているのに、ローンしてでも通学3年目に突入する方が後を絶たないということになるわけです。
資格学校のメリット
・対面式でのスクール形式で、場所と時間を確保していること。
・大手なりの情報網による内容が盛り込まれていること
・みんなと同じという安心感
というところでしょうか。
資格学校のデメリット
・費用対効果が見込めない高い学費
・受験生の居住地によっては遠い通学距離
・エスキースを教えきれないカリキュラム
高い・遠い・教えられない、という点だと思われます。
資格学校VS製図試験com
項目 | 資格学校 | 製図試験com |
学費 | 高い | 資格学校の1/2~1/4 |
講師 | 基本的に選べない | 代表:山口のみ |
問題数 | 多い(復習できない) | 少ない(じっくりやる) |
解説 | 講師が解説 | 作成者(山口)が解説 |
質問 | 週1程度 | 即時即答+zoom |
安心感 | それなりにある | それなりにしかない |
まあ、好き勝手書いてますが、当たらずとも遠からずというところではないでしょうか。
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